航空ファンによる航空・旅行ブログ

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【GK636便宮崎→成田 ジェットスター搭乗記】日没との冷戦を繰り広げる航空ブロガー

皆さんこんにちは。

楽しくヒコーキです。

本日は九州の宮崎県宮崎市にある宮崎空港に来ました。これから、ジェットスタージャパンGK636便、宮崎ブーゲンビリア空港発東京成田空港行きの搭乗記を書いていきます。

それではよろしくお願いします。

宮崎からの帰路へ

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往路復路と天候に恵まれ、これから搭乗するGK636便成田国際空港行きも楽しいフライトになりそうです。フライトは宮崎空港を午後6時ちょうど(18:00)に出発し、成田国際空港には午後7時45分(19:45)に到着するスケジュールです。

搭乗したのは8月なので、体にこたえる暑さになっています。

夕方発の便ですから、復路便の搭乗日でも観光をしてから空港に向かう事が可能です。僕は鬼の洗濯板で有名な青島を巡ってから空港に行きました。

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ジェットスターのチェックインは出発時刻の2時間前から始まります。またオンラインチェックインも可能なので、オンラインチェックインを事前に済ませておくとスムーズに搭乗できます。

今回はチェックインを済ませた後、保安検査場を通過して指定された搭乗口6番へと向かいました。

搭乗口上部にある搭乗案内板は、未だパタパタが使われていて珍しさを感じました。その案内板には、Jetstar☆636便成田行きの表示がなされています。

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スポット6番にやって来たのは成田空港からの定刻17:20着のジェットスター635便、エアバスA320-200型機です。

この便は定刻よりはるかに早く到着しました。コロナ禍のLCCは機材繰りに余裕があるので、定時運航率が上がっているのではないかと思います。

LCCを利用する際のネックとして、定時運航への不安があると思いますが、ある意味今の時期はその心配は必要なかったりするかもしれません。(あまり大きな声では言えませんが…)

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やってきた機体はJA19JJ、先程も紹介しましたがエアバスA320-200型機で、登録は2014年の7月です。翼の先にはシャークレットが備わっています。

グランドハンドリングはジェットスタージャパンと資本関係のある日本航空が担当していました。LCCは地方空港(拠点空港以外)において、提携航空会社に業務委託している作業も少なくありません。

いざジェットスターの機内へ!

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この便だけなのかは分かりませんが、今回は搭乗口前で持ち込み手荷物が認めれている範囲内かどうか確認がされていました。満たしていた荷物にはJetstar☆とペイントされたタグシールが貼られます。

以前バニラエアに搭乗した時も同じような荷物確認がありましたが、先日搭乗したピーチではありませんでした。

airplanelove.hatenablog.jp

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頭上の荷物入れはこんな感じです。LCCは座席間隔が狭いので、貴重品と水物以外は荷物入れに入れてしまった方が吉だと思います。

機内はちょっと寒かったです。

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シートはこんな感じです。

ジェットスターのシートの特徴としては、シートポケットが座席の下ではなく上部にあることです。

この工夫によって着席時に膝周りの圧迫感がなくなり、乗客により高い居住性を提供することが可能になっています。ただ、このシートポケットにはペットボトルが入らなかったので、ジェットスターの公式見解としてペットボトルをどこに置くべきなのか伺いたくなりました。

コックピットのドアが開いているではないか!

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なんかコックピットのドア空いてますね〜。

なのて呑気なことは言ってられず、ドアが空いているのを見た瞬間一人で舞い上がってました。

これはジェットスターならではのパフォーマンスであり、理由は何となく想像できますね。エアバスのコックピットはカッコよかったです。

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窓からは夕日に映えるジェットスターの翼と、奥には宮崎空港の管制塔が見えます。

ジェットスターには本家のオーストラリアからの出向パイロットなど、様々な国籍のパイロットが在籍している模様ですが、今回のパイロットは2名とも日本人の名前でした。

往路のPeachパイロットも含めた4名の中で、1人くらいは宮崎空港に併設してある航空大学校出身のパイロットがいたかもしれません。航空大学校の規模はそれくらい大きいと思います。

日照時間が長い夏、そして東京よりも比較的日没が遅い宮崎県ですが、徐々に日が傾いているのが分かります。

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機首を西に向けてプッシュバック完了。

プッシュバック(ブロックアウト)自体は時刻表上の定刻より10分程度遅れましたが、まあ航空便としては定刻の許容範囲に入るでしょう。これからの時刻、成田空港付近の空域は空いてきますので、このくらいの遅れなら取り返せると思います。

飛行機のドアを閉める前に地上スタッフが乗客の名前を呼んで探している様子だったので、その関連で出発が遅れたのかもしれません。搭乗自体はスムーズに完了していました。

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ジェットスターでは他のLCCと同じく、セーフティーデモンストレーションを客室乗務員が行います。

今回はたまたま近くで見れましたが、航空会社や機種によって緊急時の勝手は全く異なるので、しっかりと確認しましょう。

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フラップを展開させて、GK636便は誘導路に会合しつつ離陸滑走路09に向けて地上走行していきます。

西日がとても眩しいんですが、我々航空ブロガーにとっては何も見えない夜間便が天敵でして、今回のように少しでも日の照らしがあると大変助かります。

展望デッキからはシュールさ満点の訓練機がお見送り

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展望デッキからは航空大学校の訓練機が見送ってくれています。旅客機と比べるとあまり大きな機体ではありませんが、こう見るとかなり存在感があり、またなんかシュールさがあります。

建物の屋上に本物の飛行機が飾ってあるなんて、滅多にないですからね。

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随分と直角に滑走路進入するパイロットだなと思ったんですが、この後の転回でキレイに滑走路と平行にエントリーできていたので、操縦技術の高さに驚きました。

大抵の場合、おおよその目標を目掛けて滑走路に進入してから微調整するものですが、このパイロットは一発でカクっと曲がり、正確な位置に停止していました。

着陸までもが自動化されている今の航空機で、未だにマニュアル操縦なのは離陸と地上走行だけなので、そこがパイロットという一人の職人のこだわりを感じることができる瞬間です。お見事。

滑走路09から成田空港に向けて離陸

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数分間、滑走路上でホールドしてからの離陸になりました。

ジェットスターでは離陸に際して、機内チャイム(ポン!ってやつ)で合図をして客室乗務員がアナウンスすることはしないみたいです。地上走行時に客室乗務員がアナウンスしてからは何も案内は無く、ちょっと驚きました。

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宮崎空港は沿岸にあり、今回は陸地から海側に向かって離陸したことから、離陸後すぐ海上に出ます。

今回のフライトは往路のピーチMM553便と異なり、離陸直後から成田空港着陸直前までずっと海上を飛行します。

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本日は若干雲が広がっていますが、航路上の天候は概ね良好で、順調に巡航高度39,000フィートまで上昇していきます。

往路の38,000フィートと共に復路の39,000フィートも、国内線の巡航高度としてはやや高めです。この辺りでシートベルト着用サインが消灯します。

日没と僕との静かな戦いが始まる

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道中とても厚い雲が見えてきます。そして上空1万メートルの世界でもだんだん日が暮れてきます。

「GK636便の機内で明るい写真が撮れるのもこれが最後かもしれない。」そんな時が繰り返されます。太陽が見えなくなると、明るい写真が撮れる猶予が無くなってきます。

刻々と成田空港に近づくGK636刻々と暮れていく太陽、おそらく地上は既に真っ暗なことでしょう。

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カメラ画面が「ストロボをあげてください」などと言い出しますが、機内でフラッシュを炊くなど非常識この上ない行為は絶対にできません。おまけにフラッシュを炊いても3重窓に反射した自分と機内が映るだけ。

いよいよ明るい写真を撮れる時間が終わるようです。

機窓からはきれいな黄昏が見えますが、僕の中ではまだ山場の最中です。機内アナウンスでは成田空港着陸に向けて降下を始めているとアナウンスがありました。高度を下げると暗くなるまでの時が一層早まってしまいます。

着陸まで撮れなくても、一分でも一枚でも多くGK636便での思い出を写すべく、その時が来るまで諦めません。

自然に抵抗したブロガー、呆気なく敗北

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必死の抵抗も自然には敵わず、いつの間にか気づいたら窓からは真っ暗な景色しか見えません。(当たり前ですが…)

伊豆諸島を過ぎるといよいよ成田空港への着陸に向け、東京アプローチからレーダー誘導を受けます。管制官から指定された着陸滑走路はB滑走路の16Lなので、一度房総半島内陸部に入ってからの着陸です。

本来、16Lへの進入は話が絶えないほど魅力があるはずなのですが、こうなってしまってはどうにも出来ません。

─なぜ暗い時間の便を選んだのか。それは午前中の予約した便が減便になってしまったからです。本当は明るい時間に離陸して、そのまま着陸する便を望んではいたのですが、あのウイルスのせいでその夢も叶わずじまいになりました。

ここまで激しくウイルスを憎んだ事が過去にあったでしょうか。また、機窓が暗くなってから、かれこれ数十分が経とうとしていますが、外が見えないためにここまでムズムズしたことが過去にあったでしょうか。

窮鼠猫を噛むという言葉があります。僕は日没との闘いには敗れましたが、僕と日没との葛藤を皆さんに分かっていただけたら、せめてもの報いです。

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今大きな風切り音を轟かせました。外が見えないので何とも言えませんが、おそらくこれほどの風切り音はギアダウンのタイミングでしょうか。

それと同時に油圧音が鳴り、一瞬だけ機首が上向きになった気がします。思い過ごしだと言われればそれまでですが、視覚からの情報が無いからには最終着陸態勢のエアバスA320型機の一挙手一投足を全身で精一杯感じ取らなければなりません。

頭の中では成田空港周辺の地図を思い起こします。旋回の回数や長さをその地図に当てはめ、空港が在るであろう方向を必死に見つめます。

この日は満月の2日前と言うこともあり、月明かりが味方をしてくれました。自然光だけで、夜間に目標物を見つけるのがいかに難しいか身にしみました。

いつの間にか着陸してた

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滑走路16Lに着陸したGK636便は、一昨年の12月に開通した成田空港の高速離脱誘導路B-6から速やかに滑走路16Lを離脱し、K誘導路に進入して第3ターミナルの駐機スポットまで向かいます。

空港は航空灯火でキラキラと輝いていました。

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第3ターミナルの駐機場には、1日の仕事を終えたと言えるのか分かりませんが、各航空会社の機体が駐機しています。お隣ピーチの機内には動く人の姿が確認できたので、まだ今日のフライトを残しているのかもしれません。

それもそのはず、外は真っ暗ですが時刻はまだ午後7時半です。LCC以外の航空会社でも最終便はまだまだなので、フライトを残していても何の不思議もありません。

出発時に背負った10分の遅延は完全に取り返して、おまけに数分早着するフライトでした。

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降機後は歩いて到着ターミナルまで向かいます。この間シャトルバス等は無いので、全ての旅客は歩いて移動します。

なので、成田空港の第3ターミナルに到着することが事前に分かっている場合は、着陸前や地上走行中に予め水分を補給しておいて、エコノミークラス症候群なりかけのような足のしびれを防いでおきましょう。

あと、この場所は外気温との温度差はありません。夏は暑いですし、冬は寒いので降機時の服装を間違えると辛い思いをすることになります。

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第3旅客ターミナルの建物内に入ってきました。到着口までの動線にバゲージクレームがあり、過去1,2を争うほどの簡素さです。(悪い意味ではありません)

単純に1番のレーンはスプリングジャパンの受託手荷物、2番のレーンはピーチの受託手荷物、3番のレーンにはジェットスターの受託手荷物が返却されるようになっています。

どこから来た何便の荷物が流れているかなんて案内はありません。

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最後には、またまた面白い広告を見つけました。

大きく謳っている言葉は自動翻訳機を使ったみたいな感じで、もうちょっと自然にできないかなと思った次第です。

さて、これで今回の搭乗記はおしまいです。暗闇を飛行していて画像が足りない分は文字でカバーしたりしましたが、お楽しみいただけたでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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