航空ファンによる航空・旅行ブログ

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【NH23便東京→大阪B767-300搭乗記】秩序を乱す乗客に戸惑うCAさんとぼく

皆さんこんにちは。そしてお久しぶりです。

楽しくヒコーキです。

今回はANA23便に搭乗して、東京国際空港から大阪国際空港までB767-300ERで移動した搭乗記を書いていきます。

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それではよろしくお願いします。

 

久しぶりに雨の羽田に来ました

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本日は前線と低気圧の影響を受け、羽田空港周辺も雨が強まったり弱まったりを繰り返しています。

目の前に見えているのは、みんな大好きボーイング767-300ERのJA611Aです。この日は午前7時に羽田を出発した新千歳便の往復をこなしてから、伊丹便の運用に入ります。

コロナ禍にANA便を利用したのは初めてでしたが、今までよりかなり変わったなと感じました。そもそも、僕が羽田空港を訪れたのは1月の那覇まで特典航空券を利用したとき以来なので、およそ8ヶ月ぶりです。

利用者は減っているのかと思いきや、これから搭乗するNH23便は限りなく満席に近い搭乗率でした。元々の機材がボーイング772だったのですが、1ランク小型化されたとは言え、搭乗率の高さに少し驚きました。

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搭乗時刻になったのでゲートを通過して、搭乗橋を渡ります。

ANAでは搭乗時の密集を緩和するため、上級シートやステータス持ちの乗客への優先搭乗を一時的に取り止めて、機体後方の窓側席の乗客から案内していました。

そのため、何のステータスも持っていない僕ですが、NH23便の搭乗ではGroup(グループ)1の搭乗順位でした。つまり、事前改札が終わった直後に搭乗できます。

堂々と搭乗順位を無視している人がいて(略)困った

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Another Sky改め、新しい搭乗曲のSymphonic Another Skyが流れる機内へと搭乗しました。みんな大好き767の座席配置はご存知の通り2-3-2となっています。

通路が2本あるものの、搭載できる貨物コンテナの大きさに制約があるため、場合によってはセミワイドボディ機と呼ばれることもあります。要はナローボディ機では無いけれども、ワイドボディ機とも言えないよね、という事です。

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あれやこれやと指定した座席に向けて機内を進んでいると、僕の前を歩いていたおじさんが、まだ機内中央なのに持ち込み手荷物を頭上の荷物棚に詰め始めました。しかも通路を塞ぎながら

僕は普段から、機内でのマナーがなっていない乗客にいらだってはいません(特に気にしていない)し、今回もコロナ禍の搭乗順位を守らず、さらに通路を塞ぎながら荷物を詰めているモンスター客だったんですけれども、何とも思いませんでした。

温厚でしょ。僕って。(どうでもいい笑)

しかし、ANAボーイング767はおじさんが通路を塞ぎながら荷物を詰め始めた機内中央にギャレーとジャンプシート(簡単に言うと、客室乗務員が着席する席)があります。つまり、おじさんはCAさんがニコニコ挨拶しながら「(こいつ変な物持ってないよな。挙動不審じゃないよな。酔っ払ってないよな。)」と観察している真ん前でやらかし始めたんです。

僕は、おじさんのような人が居るのはいつもの事だと思っていたので、距離を保ちつつ詰め終わるのを待っていたのですが、CAさんがチラチラ僕を先頭に数人が並んでいる列を見始めて、明らかにどう対応すれば良いのか迷い始めてしまったのです。

それもそのはず通路を塞いでいる人を無視してどこかに逃げることもできませんし、だからと言って、「お客様、荷物を詰めるのは後にして、通路を開けてください。」なんて鋼のメンタルでも中々言えないでしょうし、今更ながらほんの20秒程度の出来事でしたが、緊張した空気が漂ったと思います。

なので小見出し堂々と搭乗順位を無視している人がいて(略)困ったとしましたが、詳細まで書くと、堂々と搭乗順位を無視している人がいてその対応に苦慮しているCAさんがこっちを見てきたのでどこに目をやればいいのか僕が困った、となります。

人によってはイライラする場面なので、どう対応するべきなのか難しいことは僕でも想像がつきます。

悪条件の中、滑走路05に向けて地上走行

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ゲート61番から機首を北に向けてプッシュバックした後、北風運用時の南行ルートではお決まりとも言える、離陸滑走路05(ゼロ・ファイブ)に向けて地上走行していきます。

滑走路周辺に比べると、ターミナル周辺は比較的視程が良かった様に思います。

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お昼時で交通量が少なかった事から、スムーズに地上走行が進みました。

また誘導路が空いていて速度を出していたからか、あるいは路面が濡れていたからかは分かりませんが、誘導路を曲がるときは体が動くくらいのキツイブレーキを踏んでいました。

吹流しを見ると、概ね北の風が5-6m/s程度と言えるのではないでしょうか。また、徐々に視程が悪化しているようにも思えます。

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D滑走路の長さは2,500mなので、奥の赤い滑走路末端灯がうっすら見えることから、RVRは3,000m未満だと推測します。最も、RVR値が航空機運航に影響を与え始めるのはもっと悪化してからなので、心配はいりません。

滑走路05に進入した時には、まだ離陸合図の4チャイムは鳴りませんでした。C滑走路に着陸する機体のD滑走路上空通過を待ってからの離陸です。

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雨の中、エンジン音を高鳴らせて勢いよく離陸しました。

離陸後は間もなく雲に突入したので、管制塔や旅客ターミナルすら視認することができません。

雲を抜け、束の間の安定飛行に入る

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雲を抜けると、そこには普段と変わらない青空が待っていました。

本日の巡航高度は22,000フィート(=約6,700メートル)です。

東京↔大阪間は世界的に見ても、需要量の割には距離が短い航空路線であり、もし到着空港周辺の天候が優れないため、降下に向けたシートベルト着用サインを通常より10分早く点灯させるとなるくらいと、ドリンクサービスをする時間が残されていません。

このフライトでもその事象が発生したため、客室乗務員が事情を説明した上でペットボトルの水を希望者にだけ配っていました。

配られた水の内容量は255mlだったので、一般的に販売されているものよりも小さいサイズです。

B767の座席を見よう

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以前、那覇空港から仙台空港まで搭乗したNH1864と同じ機種、座席モデルです。

足回りを広くするための工夫や座り心地など、ANAならではの洗練された造りをしているのが伝わってきます。

新型コロナウイルス感染拡大防止策として、いつもならシート上部にあるポケットに機内誌「翼の王国」の最新号が備え置かれていますが、現在は撤去し、希望する場合は客室乗務員に声をかける必要があります。

今になってよくよく考えると、備え置かれていた機内誌は相当不潔な気がしてきます。

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愛知県上空では雲が切れて、晴れ間が見える

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ここまで巡航中は厚い雲に覆われていたため、地表や水面を見ることは出来ませんでしたが、愛知県上空に入るとぴたっと雲が途切れて、地表が見えるようになりました。

この時NH23便は、短い水平飛行を終えて、目的地である大阪伊丹空港に向けて緩やかな降下を始めていました。眼下に見えているのは愛知県渥美半島の渥美湾側でしょうか。トヨタの特徴的な施設が確認できます。

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伊良湖水道を渡ると見えてきたのは、大部分が国立公園に指定されている志摩半島です。同半島の特徴であるリアス式海岸もはっきりと見えます。

東京→大阪のフライトでは、富士山が見えるからという理由で右側席を指定することが多いと思いますが、左側のA席からでも特徴的な景色を見ることができるという発見ができました。

大阪空港に向けて着陸態勢に入る

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現在NH23便は生駒山地の真上にいます。

生駒山地を超えると大阪府に入り、さらに降下していると大阪の市街地が見えてくることでしょう。

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生駒山地を越えるとすぐに飛行場が見えてきました。

これが伊丹空港なのか。いいえ違います。見えているこの飛行場は八尾空港と呼ばれている立派な飛行場です。

八尾空港はヘリコプターや小型機を主とするゼネラルアビエーション(ゼネアビ)が離発着する飛行場であり、一般の人が関わる機会はあまり無いかもしれません。

 

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この日の大阪は雨こそは降っていないものの、全体的にドンヨリとした天気です。

中央に見えているのは大阪城公園、奥にはあべのハルカスも見ることができるので、大阪の街を一望できている感が出ます。ビル群の上空を飛行しながらどんどん降下しているので、あらためて都市空港であるという事を認識しました。

 

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飛行機はその後淀川を渡り、伊丹空港の滑走路32Lに向けてILS精密進入を継続しました。最終進入コース上は気流が安定していたので、飛行機も安定した姿勢を保って進入しました。

そして滑走路32Lへ午後1時前に着陸。ここまで定刻より5分ほど早く運航しています。

滑走路32Rを横断して旅客ターミナルへ

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滑走路32Lに着陸したNH23便は、離脱誘導路のW9(ウィスキー・ナイナー)から32Lを離脱して、更に同誘導路から平行滑走路である32Rを横断します。

この後は東京便の定位置である13番スポットまで地上走行して行きますが、機内アナウンスでは通常通りの案内に加えて、機内前方の乗客から優先して降機させるため、ベルト着用サインが消灯しても、アナウンスがあるまで立ち上がらないように求めていました。

これもコロナ禍における機内混雑の緩和策であり、9割9分の乗客はアナウンスがあるまでベルトを外さずに待機していました。例え満席のフライトだとしても、ここまで規範意識の高い乗客が周りに居たと思うと、とても気分の良いものです。

東京↔大阪線と言えば、到着してからベルト着用サインが消灯したらカチャカチャという音が機内に響き渡り、我先にとテキパキ行動する乗客と、ドリンクサービス時の「コーヒー。ブラックで。」が名物ですが、今は全く様変わりしてしまいました。

定刻通りにブロックイン

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伊丹空港の13番スポットに定刻より5分あまり早く到着しました。

ただ先程書いたように、降機は前方客からなので、後方に座っている僕のような乗客はしばらく着席したまま待機することになります。

そのおかげか、今までのような混雑は見受けられませんでした。

この後はJAL124便の搭乗記に続きます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。