皆さんこんにちは。
楽しくヒコーキです。
今回は、北海道オホーツク総合振興局(だったと思う)の管内にある紋別市に行ってきました。
以前このブログで、羽田空港から根室中標津空港に飛行機で行って、現地滞在40分でとんぼ返りしてくる飛行機に乗るだけの旅をしたのですが、今回も同じで紋別空港に40分滞在して帰ってくるというとんでも旅程で旅をしてきました。
それではよろしくお願いします。
改めてタッチについて紹介
タッチとは、航空ファンや修行僧の間で飛行機に乗って目的地まで行き着いたらば国内線の場合は1時間以内で、折り返して帰るという飛行機の乗り方です。
これは、国内だけでなく海外でも行われていて例えばOKA-SINタッチは那覇から羽田、羽田からシンガポール、シンガポールから羽田、羽田から那覇の計4フライトを最短2日で飛ぶというやり方。
この場合、中にはシンガポールに入国しないで帰るというとんでもない変態もいます。入国しても滞在時間は数時間となりトランスファーと変わりません。
(ちなみにcrewは一泊ステイします。)
今回は、国内ですので出入国審査などというめんどくさいものはありません。せいぜい刃物男でさらに厳しくなった保安検査ぐらいです。
羽田空港第2サテライトに潜入!
今回のフライトは新設されたサテライトからの出発になります。
羽田空港 第2ターミナル サテライト(別棟) | 空港案内 [国内線] | 空港・機内で | ANA
このサテライトへは、第2ターミナルからバスに乗って移動することになります。第2ターミナルの混雑を緩和する目的だと思いますが、このサテライトは3つしか搭乗口が無くてわざわざこの3つの搭乗口のために、連絡バスを運航させて、グランドスタッフも移動してとかなり効率が悪い気がしますが、気にしない。
AIR DOやソラシドエアのカウンターがある付近の保安検査場Aからさらに奥に進み、見えてくるこの案内板のある所からエスカレーターを下ります。
「私は断固階段派だ」という方のために階段もあります。(んな訳ないか笑)
この先には搭乗口の機械のようなものがあり、保安検査場でかざした搭乗券をここでもタッチさせます。バスはまめに出ており、僕が行ったときは待ち時間0でバスに乗れました。
ちなみに、このサテライトには46, 47, 48番搭乗口から出発する便の乗客しか行くことができません。
バス移動ということもあり、飛行機が近くに見えます。写っているのは全て特別塗装機で、手前がソラシドエアの沖縄・宜野座(ぎのざ)村PRのペイント「Rio Park Ginoza号」で、その奥がANAのスターアライアンス塗装、一番奥がAIR DOのマスコット「ベア・ドゥ」がペイントされた機体です。
もうこれだけでお腹いっぱいですが、メインディッシュはこれからです。
政府専用機がいるではありませんか!
もう、目と鼻と窓の先にB777-300ER二代目日本国政府専用機(80-1111, 80-1112)がいるんですよ!普段こんなに近くで見ることはできないあの政府専用機がすぐそこにいるんですよ!
もうオホーツク行けなくなってもいいや。もう満足!笑
この日(2019年11月3日)は、安倍総理大臣がタイのバンコクにASEAN(=東南アジア諸国連合)やRCEP(=東アジア地域包括的経済連携)などに出席するために、政府専用機で日本を飛び立ちました、
この政府専用機は前日に新千歳空港からフェリーされてきて羽田空港のV1, V2スポット付近に駐機していました。
この政府専用機のコールサインは一概に、ジャパニーズエアフォースではありません。フェリー(電車で言うと回送)時のコールサインはシグナスで、首相や天皇皇后両陛下が"外遊で"ご搭乗される時には"Japanese Air Force 001, 002"(ジャパニーズエアフォースジーロジーロワン、ジーロジーロツー)になります。
G20で首相や大臣が政府専用機で伊丹空港に行った際、コールサインがアキツ・アルファだったんですが、このアキツ・アルファは国内移動で首相が搭乗している時に使用されます。他にも国内移動で、航空自衛隊幕僚長が搭乗する際にはバンド・アルファ、防衛大臣が搭乗する際にはヤシマ・アルファになります。
外遊の際は誰が乗っていても、ジャパニーズエアフォースになります。
ミリタリーはあまりよく知らないので、なんでこのコールサインなのかは知りません。
※「ジーロ」はフォネティック・コードでゼロ(ZERO)。ジロとも言う
この時は、大きな出来事がたくさんありましたよね。
政府専用機の機内でパンを温めていたらば煙がでたり、どこかの文在寅大統領と安倍総理大臣が予定になかった対話したりと…
まあ、このブログはそのような事は深く話さないようにしているので、この話はここまで。
これは、サテライトの中から撮影した写真です。
羽田空港の造りとして、第1ターミナルは大地をコンセプトにして建設したので落ち着いた雰囲気に、第2ターミナルは空をコンセプトに建設されたので光が多く入りこみ明るい雰囲気になっています。
このサテライトも一応「第2」サテライトなので、窓が非常に大きく飛行機がよく見えるようになっていました。
サテライト内の様子です。
とにかく空いてていいよ!
このサテライトには、先述の通りバスを使って移動しなければならないため札幌、大阪、福岡、沖縄といった混雑している路線は利用しない傾向にあるので、人が少なくて座りたいところに座れていいですよ。
サテライトの中にも、ANA FESTAがあります。一方、ANA LOUNGEやANA SUITE LOUNGEはありません。
サテライト利用客の中で、ラウンジ利用資格のある乗客は黄色い保安検査証を提示するだけで1000円の割引サービスが受けられます。保安検査証が1000円クーポンに早変わりです。
詳しくはANAホームページをご覧下さい。
10:30分発オホーツク紋別空港行きNH375便は、定刻通りに出発する予定です。
アナウンスがあるまで出発時刻を10:50分だと勘違いをしていました。20分の勘違いでも保安検査場を通過できなくなってしまうかもしれません。ANA, JAL共に国内線の保安検査場通過時刻は、出発の20分前までに変わったのでみなさんもご注意を。(あと少し展望デッキに居たらば…ゾッとする笑)
それではNH375の機内へ
アサインシップは、JA65ANで機種はB737-800。機材の保有会社はANAホールディングスになりますが、運航はANAの国内ローカル路線担当であるANAWINGSによるものになります。
ANAの時刻表の表記で言うと738ではなく、73Hの方の737-800です。(わかる人いるかな…)
B737に乗るのはすっごく久しぶりな気がします。飛行機の窓からも政府専用機がよく見えます。この日は北風運用なので離陸滑走路は34Rか05。その内北に向かう飛行機は基本34Rから離陸します。
あと、737などの飛行機は翼の先にウインドレッドとよばれる上に反り返ったものがあります。これよく横風対策と勘違いしている方もいますが、実は空気抵抗を減らす燃費対策のためにあります。
搭乗率はオホーツク観光客や地元民と一人の航空ファンでほぼ満席。
ほとんどの人がセーフティービデオを見ていないんですよね。いきなりイヤホンだったり耳栓をする人もいるし、ANA新作セーフティービデオも意味なしですね。
どうしたらば見たくなるんでしょうか。放映中電子機器使用中断協力(中国語みたいになった)をするとか。
乗客宛安全須知番組放映中電子機器使用中断協力要請。感謝。
(ふざけました。)
RWY34Rから離陸します。羽田空港のC滑走路(34R)にはILSCAT Ⅲaが整備されています。以前CATやRNAVといった記事を書いときに、オタクのヤバさにドン引きした方から多くのコメントいただきました。
また、僕のどうでもいい質問に答えてくださった方ありがとうございました。
(都合により非公開のコメントもあります。コメントに非公開を希望する旨を書いていただければ、晒してやりたいほどウザいコメントでない限り公表しません。)
ヘリコプターから空撮しました。と言っても納得されちゃうくらいの完成度ですよね。
画角は斜めっていますが、羽田空港の象徴である管制塔、世界に日本国をアピールする政府専用機がまとまった写真を撮ることはこれから先あるのでしょうか。
これで晴れていれば…なんてワガママ言えませんね。
34R離陸後は大きく右旋回。陸地の上空に入らないようにして高度をぐんぐん上げます。
ミッキーのいる所(名前をど忘れしました)の上空は飛べないので右に左に旋回しながら高度を上げます。これは左旋回しているので浦安市付近だと思われます。
巡航高度は35000ftまあ高くもなく低くもなくと行った高度です。
見ての通り、隙間なく雲が広がっています。この雲が厚かったのか単に高度制限がかけられていたのか分かりませんが、しばらく雲の中を飛行していました。
でも、35000ftぐらいにしては上昇するまでに時間がかかっていたのできっと高度制限がかけられていたのでしょう。11時から12時ぐらいは、羽田空港や成田空港から出発するヨーロッパ行きの便が次々離陸するので、埼玉や茨城付近の空域が大変混雑します。
NH375便は順調に北上し青森県の東を飛行しました。窓からは、全国の原発から集められた使用済み核燃料からウランなどを取り出す六ケ所再処理工場が見えました。
これはちょうど青森県の右上の所だと思います。あの…むつ市とか陸奥湾があるところです(たぶん)。飛行機からだと地図でみる地形がそのまま見れて楽しいですよね。
青森県から離れ、太平洋を渡るとすぐに北海道が見えてきました。場所的には新千歳空港よりも東(日高付近上空)を通過しました。北海道に入ると景色は一気に冬になったように思えます。
日高山脈の山だと思うのですが、ここらへんはまだ雪をかぶっていないですね。(地名とか適当な事を言っていたらば教えて下さい。)
北海道に入ったらば機内ではまもなく着陸態勢に入ること、また進入中に大きく揺れることが見込まれることがアナウンスされました。オホーツク紋別空港は、海に近いところに位置するので風に煽られたり、山に海風がぶつかって気流が乱れることは十分考えられます。
なのでどんなに揺れると言われても心配無用。コックピットでは万全の準備ができているでしょう。
どこの山か分からないので余計な事は書きませんが、この地域では紅葉しているのがよく見えます。紅葉する木としない木があることは知っていましたが、ここまではっきり分かれるとは思っていませんでした。
紅葉が見えたと思ったらば雪山が見えて…
本当に秋の北海道上空は見ていて楽しいです。飛んだ航路(画像左上)を見る限り左側なので見えている雪山の場所はおそらく富良野や旭川付近だと思います。つまり石狩山地の山なのかな。
(〇〇山地とか〇〇山脈とか面倒くさいなと思いながら覚えた事が、まさか搭乗記で役立つとは思ってもいませんでした。)
いきなり話は山から空港に変わりますが、この近くには高い就航率で有名な旭川空港があるんです。そして、この旭川空港のコールサインがユニークなんですよ。
管制官側のコールサインは基本的に空港の名前になっています。例えば、成田空港のタワー管制のコールサインは「ナリタタワー」で、関西空港のタワー管制のコールサインは「カンサイタワー」になります。
しかしこの旭川空港のコールサインは、「ダイセツ(大雪)タワー」なんですよ。
羽田空港(通称)は正式名称の東京国際空港から「トウキョウタワー」、伊丹空港(通称)は正式名称の大阪国際空港から「オオサカタワー」ですが、調べる限り旭川空港は通称では無く正式名称みたいです。
次はJALで「大雪タッチ」でもしようかな(笑)
降下するときは目を凝らせ!ブロッケン現象を目撃!
紅葉した山や、雪化粧をした山を眺めているとNH375便はオホーツク紋別空港に向けて降下を開始しました。
降下中は雲が多く、降下しているときから揺れが発生していました。
雲が多くて日陰側に座っているときはあれを見つけない訳にはいかないでしょ!
ブロッケン現象発見!
右下に虹の輪っかがあってその中にこのB737-800が映っていますよね。これをブロッケン現象と言うんです。みなさんもブロッケン現象を探しているといいですよ。ブロッケン現象をきれいに撮影できればタピオカよりもインスタ映えすると思います。
きっと反対側はオホーツク海がよく見えると思いますが、今の時期に流氷は見えないので山側で正解です。こんなにきれいな自然を見ることができました。
草木の中にジグザグのあぜ道みたいのが見えますが、だれかここを通るのでしょうか。
進入中に揺れるとは言われていましたが、想像以上に揺れていました。
着陸するRWY32はILS CAT Ⅰが整備されています。そして、滑走路の延長上には紋別市の中心地があります。
こう見ると滑走路が中心に向かって下っていっていることが分かります。
紋別空港も中標津空港と同じく滑走路に平行する誘導路が無いので、滑走路を折り返してターミナルに向かいます。
この紋別空港は1日の定期便が羽田1往復しかないので、ランプを贅沢ふんだんに使います笑
まず、1人目のマーシャラーが滑走路と垂直に誘導し、2人目のマーシャラーに引き継ぎます。2人目のマーシャラーは、滑走路と平行に飛行機を誘導し停止するように合図します。
飛行機からターミナルには歩いて移動します。歩くといってもほんの少しの距離です。たぶん羽田空港の保安検査場からサテライト行きバス乗り場まで歩いた距離よりも短かったと思います。
この景色はなかなか見られませんよ。程よい青空が737のトリトンブルーを引き立てますね!
オホーツクはアイヌの言葉なので、ローマ字表記はOKHOTSKになります。ターミナルはすごく、すごく小さくてJRの駅くらいの大きさでした。
展望デッキでは知り合いや家族を出迎えている人がたくさんいました。小さい空港なので、飛行機から降りてくる人の顔がよく見えて出迎えやすいと小さい空港には小さい空港の良さがにじみ出ていました。
オホーツク紋別空港滞在記に続く…(↓続きです)
今回はここまでにしようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。