航空ファンによる航空・旅行ブログ

このブログの面白みがわかる人は、きっと飛行機好きです。

ゴーアラウンドはトラブルではありません。

皆さんこんにちは。

楽しくヒコーキです。

今回は最近ニュースでよく聞くようになったゴーアラウンドについた書いていきます。

それではよろしくお願いします。

 

「強風により着陸トラブル」

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先日某TBSのニュースで、「今日は、全国的に風が強くなり交通機関に影響がでました。」とナレーションで言ったあと、VTRに続きました。VTRの右上の見出し部分には「強風により着陸トラブル」と書いてあり、映像では某ANA機が風に煽られゴーアラウンドをする瞬間が流されていました。(「某」の使い方間違ってるかな笑)

「この番組はゴーアラウンドを『着陸トラブル』と報じているのか」と食いついてVTRを見ていた所、その後のVTRでは一切飛行機は出てきませんでした。

つまり、ゴーアラウンドを「着陸トラブル」と報じていたのです。

別に、某TBSを批判したい訳ではありません。ただもし、このブログを見ている方にも「ゴーアラウンドが着陸トラブル」だと思っている方がいたらば、その方には正しい事実を知ってもらいたいと思いこの記事を書いています。

 

ゴーアラウンドは最終進入の延長上です。

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ゴーアラウンドを実施する理由はさまざまです。

風が強かったり、先行機との間隔が十分でなかったり、視界が悪かったり、機内の準備が整っていなかったり、本当にいろんな理由が考えられます。

ゴーアラウンドを日本語で表すと「着陸復行」または「進入復行」です。つまり、着陸をやり直すと言う意味です。

管制官が計器飛行方式で航空機に対して、進入を許可する場合の用語に次のようなものがあります。

Cleared for ILS runway 34R approach.

「ILSにて、滑走路34Rへの進入を許可します。」

この進入許可は着陸許可とは別物です。この進入許可には計器進入開始点から滑走路まで進入する許可の他、進入復行経路(ミストアプローチコース)への進入許可も同時に発出されます。

つまり、航空機は「着陸をやり直せる」ことを前提に進入します。もし着陸をやり直せない状況であるならば、その空港に向けて降下すらしません。なので、着陸をやり直せることを前提とした航空機が着陸をやり直しても全く「トラブル」ではありません。

今回はここまでにしようと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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