緊急事態宣言はメーデーだけじゃない
一般的にパイロットが管制官に緊急事態宣言するときは、メーデー(3回繰り返すのが望ましい)と言うものだと浸透していると思うのですが、緊急事態宣言はメーデーだけではないのです。
実はもう1つあって、それはPAN-PAN(パンパン)と言うものです。このパンパンもメーデーと同じく3回言うのが望ましいとされています。
日本語で表すとMAY-DAYは遭難通報、PAN-PANは緊急通報となります。
ただし、「この場合にはMAY-DAYを用いなさい」「この場合にはPAN-PANを用いなさい」といった規定はなく、どちらを宣言するかは操縦士の価値観に委ねられています。
メーデー・パンパンよりも多用されている単語
航空機がエマージェンシーを宣言する場合、規定上はメーデーかパンパンを使用することになっていますが、実際の運用では Declare Emergency の語が多用されます。
さらに言うと、日本においてパンパンの語でエマージェンシーを宣言することはほとんどないです。
しかし国内外のあらゆる規定を調べ上げても、エマージェンシーを宣言する用語に Declare Emergency を用いなさいとする記述はありませんでした。すべてMAY-DAYかPAN-PANを用いてのみエマージェンシーを宣言するとされていました。
そのため僕はこの運用に疑問を抱いています。
規定外の用語を用いると聞き間違いによる思わぬ事故を招くため、航空無線は用語通りの交信が徹底されているのに、なぜここは規定外の語が使われているのでしょうか。
以上、メーデーだけじゃないエマージェンシー宣言についてまとめました。
今回はここまでにしようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。