皆さんこんにちは。
楽しくヒコーキです。
今回は、空港の保安検査場で働く保安検査員とはどのような立場なのか書いていきます。
それではよろしくお願いします。
保安検査は航空会社が行う。航空会社の社長がやってもOK
保安検査は、検疫や税関とは異なり、国の公務員が実施するものではなく航空会社が実施することになっています。
多くの航空会社は民間の警備会社に委託して保安検査を実施していますが、規模の小さな航空会社、例えば天草エアラインなどでは保安検査を警備会社に委託しないで、自社で行っており、日によっては社長自ら保安検査業務を実施することもあります。
国家資格が必要な内容もある
民間に任せているからといって、警備会社や航空会社によって検査の内容にバラツキがある訳ではありません。
各保安検査場には、空港保安警備業務と呼ばれる国家資格の1級または2級を保有する係員が複数名従事する必要があります。
と言うのも、保安検査場で行う手荷物検査ではX線手荷物検査装置(検査場で手荷物を通す箱型の機械)を用いて、乗客や従業員が制限エリア内(搭乗エリア)に持ち込む荷物の検査を行います。
このX線検査装置が投影した画像から、危険物や物の材質を見抜くには高度なスキルが必要になります。その危険物を見抜く力があると認められた人達が、空港保安警備業務1級・2級の合格者であり、手荷物検査を行う保安検査場では、この人達がなくてはならないのです。
空港保安警備業務1級等の有資格者を保安検査場に配置することは、警備業法で定められており、最近これに違反していた某社に文春砲が炸裂したことがありました。
警備会社にもよると思いますが、ある空港の保安検査場で名札の上に「空港保安警備1級」や「1級保安検査員」といった肩書きのバッジをつけた係員を見たことがあります。
保安検査員に逮捕されることはあるのか
保安検査と聞くとビビることがあると思います。
誰しもが(?)よぎることは、保安検査員にどこまでの権限があるのかということです。
先程も説明したように、保安検査場の係員は民間警備会社に所属する私人なので、公務員のような権限はありません。
ただ、保安検査員に限ったことではありませんが、日本では私人逮捕が認められているので、法を犯していることが保安検査により発覚した場合には私人逮捕される可能性はあります。
飛行中の機内において、その便の機長には航空法に違反する乗客を拘束するなどの実力行使が認められていますが、保安検査員はあくまでも私人であり、実力行使に関する権限は一般人以上でも以下でもありません。
アメリカの保安検査員
アメリカでは同時多発テロ以降、搭乗前の保安検査がとても厳しくなりました。
その厳しさは日本を遥かに超えており、アメリカの保安検査員はTSAと呼ばれる政府組織に属する公務員です。
ここからは主観的な感想なのですが、TSAの保安検査は爆発物探知犬(多分)がひとりひとりの検査をしたり、人によっては靴を脱がされていたりとかなり厳しかったものの、職員は何というか、とにかくアメリカンな感じで、雰囲気はお察しなものでした。
ちなみに、アメリカの国際空港では搭乗する便が国内線であろうが国際線であろうが同じ内容の保安検査を同じ場所で受けます。
保安検査についてはここまでです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。