【ハドソン川の奇跡】僕はこのパイロットを尊敬しているけれども、英雄では無いと思います。
皆さんこんにちは。
楽しくヒコーキです。
今回は、「英雄」とは何か。
という事について考えていこうと思います。(そこまで、難しく考えないので安心して下さい笑)
それではよろしくお願いします。
ハドソン川の奇跡
説明するまでもないほど有名なハドソン川の奇跡ですが、概要をもう一度整理します。
USエアウェイズ1549便(以下、1549便)がニューヨークラガーディア(LGA)空港を離陸した後、カナダガン(鳥)の群れに遭遇。
そのカナダガンが1549便の機体に当たった(バードストライクした)ことにより両エンジンが停止してしまった。
停止した直後は近くの空港に着陸する考えをパイロットは管制官に通報していたが、高度が足りないと判断したパイロットは、ハドソン川への着水を試みることにした。
多くの事例では、川や海などの水辺に着水する場合やその他の場所に不時着した場合は死者が出ることがほとんどであった。
そんななか、この1549便の乗客乗員155名全員が無事で見事な緊急着水を成功させたパイロットは英雄だと称賛されたものだ。
以上がハドソン川の奇跡の概要です。
念の為いいますが、タイトルにもある通り僕はこの1549便のパイロットを尊敬していますし、素晴らしい操縦技術を持っているパイロットだったと思っています。
ですが、パイロットが英雄だという表現はちょっと違うかなと思います。
なぜかと言うと、今回機体にあたった鳥はカナダガンです。
カナダガンの体長は75から110cm (30から43in)で翼幅は127–185cm (50–73in)である[9]。標準的なサイズでは、翼弦は39から55cm (15から22in)、足は6.9から10.6cm (2.7から4.2in)、くちばしは4.1から6.8cm (1.6から2.7in)である。
(ウィキペディアより)
このようにカナダガンは日本にいるカラスやスズメと違い、とても大きな鳥だと言えます。さらに、今回はこのカナダガンの群れが接近したわけですから、外を見ていれば回避行動がとれたはずです。
通常、計器飛行方式の飛行機は計器だけ見ていても問題ありません。
ですが、英雄と呼ばれるパイロットならば低空飛行時は鳥が近づいて来ないかしっかりと見張っていると思うんですよね。
例えばこの動画のパイロット(はじめの1分だけ見れば大丈夫です。)
熊本空港 離陸中止 ALL NIPPON AIRWAYS BOEING787-8 JA818A
どうでしたか。いきなり止まってびっくりしましたか。
離陸滑走中に、鳥の群れが滑走路を横切るのを見つけたパイロットは、すぐに離陸中止(RTO)の判断をしてバードストライクを避けました。
僕は、このパイロットがまさに英雄の名にふさわしいと思います。
ハドソン川の奇跡と違って、この便は鳥が近づいていたにもかかわらず鳥に当たらなければ負傷者すらもいません。
ですが、皆さん今の今までこの動画の案件の事をご存知なかったと思います。
不謹慎かもしれませんが、もしこのまま鳥がエンジンに吸い込まれて機能が停止しそのまま離陸して滑空した状態で不時着した。
けれども死者は出なかったとなったらばおそらくこのパイロットは、世界中から英雄と称されるでしょう。
もし、ギリギリの状況から乗客や仲間の安全を守ったパイロットが英雄と称されるならば、このANA便のパイロットも鳥に当たりそうだったけれども離陸中止をして乗客や仲間の安全を守った英雄だと言えると思います。
今回、僕は何が言いたかったかと言うと、本当の英雄は意外と英雄として扱われずに存在しているかもしれない。と言うことです。
現に、このANA便のパイロットも英雄として扱われずにこの便の乗務を終えたはずです。
今回はここまでにしようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。