こんにちは。本日は2021年11月の下旬、場所は福島県南部、玉川村と須賀川市にまたがる福島空港です。
西高東低の冬型の気圧配置により、この時期としては強い寒気が流れ込み、今季一番の寒さが全国で観測されたそうです。
寒さといったら北海道。本日は福島空港から北海道・新千歳空港まで向かいます。
福島県から現金5,000円が支給される
本日は少しゆっくり出発します。
搭乗するのは定刻15:00発、IBEXエアラインズ31便です。(IBEX31便は11/30までの期間限定運航のため、おそらくこの記事が公開される頃には休航していると思います。ご了承ください)
当ブログでも何度かご紹介している福島空港は「ちょっと首都圏から離れるだけで旅の選択肢が広がる空港」として、茨城空港(茨城県小美玉市)とともにおすすめしている空港です。
例えば羽田や成田だと一日1,500円ほど駐車場代が発生しますが、福島や茨城だとゼロ(無料)、空港の規模が小さいので移動が楽、空いている、5,000円もらえる。
・・・5,000円もらえるとは何事だ!と驚いた方が多いでしょう。そうです。5,000円がもらえます。
5,000円分のクーポン券ですか?
いいえ、現金5,000円です。
11月1日から福島県の事業として始まった「5,000円キャッシュバックキャンペーン」は、福島空港を発着する定期便に搭乗する・した乗客にその場で5,000円をキャッシュバックするものです。
条件は簡単。福島空港発着の定期便に乗るだけ、あとは当日空港で受取証にサインすると受けられます。制限エリア内(出発客は搭乗待合室、到着客は手荷物受取場)でキャッシュバックするため、搭乗券や身分証の提示、氏名以外の個人情報の記入は一切ありませんでした。手続きは10秒で終わります。
今日の時点でリピーターですが、これからも福島線の路線維持と新規路線の就航のために応援します。
CRJ700で目指す先は北の大地・北海道
保安検査場は14:00開場です。
保安検査場を通過して制限エリア内に入ると、キャッシュバックを行う専用カウンターがありました。案内に基づき名前を書くと本当にキャッシュバックされました。
搭乗口は1番。天気がいいので前回同様、徒歩で搭乗できそうです。
搭乗率は8割程度でしょうか。事前改札サービスに続いて窓側の乗客が案内されます。
新千歳から到着した機体の折り返しです。日本の航空会社ではIBEXエアラインズでしか搭乗できないCRJ700のJA10RJです。
機内は2+2の座席配置、天井は全体的に低めです。また座席上の物入れはかなり狭く、リュックは横に向けないと入りません。
今回指定した座席は7Dです。
搭乗してからドアクローズまでは非常にスムーズ。70人乗りの小型機だからできる芸当だと言えるでしょう。
福島空港は航空管制運航情報官(運情官)が常駐するレディオ空港です。管制官はいないので、使用誘導路・滑走路などの全ての意思決定は機長に委ねられています。
IBEX31便の機長は運情官から無線で伝えられた風向・風速を参考にして、離陸滑走路を滑走路01に決めました。
出発準備が整うと速やかにエンジンスタートさせ、滑走路01に向けて地上走行を開始します。
離陸までに無駄な時間が一切なかったので、滑走路01の停止線に達しても客室の準備は整っていませんでした。
脳内航空管制
客室の準備が整うと客室乗務員はインターホンで操縦室に連絡します。
時間的に操縦室はいつでも離陸できる状態だと思ったので、勝手に脳内航空管制をすることにしました。
離陸準備が整っていないと運情官に報告した際に、運情官から"Report when ready"と言われているはずです。脳内航空管制は客室乗務員がインターホンを離した瞬間から始まります。
Fukushima radio, IBEX31, ready.
IBEX31 roger, wind xxx at xx, runway 01, runway is clear.
Runway 01, runway is clear, IBEX31.
脳内でこのやりとりを再生し終わった頃、機内ではちょうど離陸を知らせるチャイムが4回鳴りました。本当にぴったりだったので気分がいいです笑
紅葉する山々を眺めながら安定のスタンディング・テイクオフ。
今まで2回CRJに搭乗したことがありますが、いずれも後方のエンジンが見える席でした。音はもちろん、ブルブル振動が伝わるので非オタにはおすすめできないのですが、なんと前方はすごく静かで、振動も皆無な超快適席でした。
離陸するとIBEX31便は福島レディオを離れ、東京コントロールに移管されます。新千歳まで北上あるのみです。
上昇中は立ち上がると危険だなと思うぐらいの乱気流がありました。しかし、その揺れがおさまるとシートベルト着用サインは消され、機内サービスが始まります。
ベルト着用サインが消えると機長からアナウンス。
現在地は岩手県花巻市付近、巡航高度は33,000フィート、新千歳空港の天候は曇り、気温は摂氏4℃、航路上の天候は概ね良好、約40分後に着陸態勢になる予定であることが伝えられました。
雪をかぶり夕日に照らされる奥羽山脈は絶景です。
地上はもう暗くなっている頃でしょう。
機内では客室乗務員が包括連携協定を結んだ宮城県気仙沼市のパンフレットを配っていました。
残りのフライト時間もあとわずか。IBEX31便は津軽海峡及び太平洋上空を通過して、新千歳空港着陸に向けた降下を開始します。
IBEX31便はベルト着用サインを点灯させてぐんぐん降下していきました。
そして見えてきたのは苫東厚真発電所。2018年に北海道で最大震度7を観測する大きな地震が発生した際、この苫東厚真発電所が停止したことにより、全道で停電してしまいました。
発電所の煙突からもくもく上がる水蒸気は強い北風の影響を受け、海側に流れていっています。
これを見るに着陸滑走路が滑走路01であることは明らかです。
火が沈んでいく中、降下していくとどんどん暗くなり、とうとうデジタルカメラの限界に達しました。
着陸滑走路は01R、B4から平行滑走路01を横断し、スポット1に向けて地上走行していきます。
スポット1にブロックインしたのは16時17分。定刻は16時20分なので定刻での到着になります。CRJの場合は搭乗橋にPBBアダプターを別途取り付ける必要があるので、通常より若干時間がかかります。
しかしPBBアダプターのおかげでCRJのような小型機でも搭乗橋を使えるようになりました。非常に便利です。
新千歳空港に到着しました。
時間も時間なので到着ロビーは空いています。搭乗したJA10RJは、このあとIBEXエアラインズ最長路線の任に就き、愛媛県松山空港まで向かうようです。
新千歳に来たのは2019年の大晦日以来、あのときは空港から出ずに大阪まで向かいましたが、今回はJR北海道のエアポート快速を利用して札幌まで向かいます。
復路・IBEX32便搭乗記に続きます。
ありがとうございました。