【図解】コードシェア便の意味は?実施する意外な理由!
皆さんこんにちは。
楽しくヒコーキです。
今回は、コードシェア(共同運航)便について、その意味や実施する理由について書いていきます。
それではよろしくお願いします。
コードシェア便の意味とは
にわかに「コードシェア」とか「共同運航」なんて言葉を耳にする機会もあるかと思いますが、その意味はご存知でしょうか。
説明するにあたって、皆さんに理解しておいてほしい(と言うか、紛らわしいので整理しておきたい)事が、コードシェアと共同運航は基本的に同じ意味の言葉であるということです。
さて、コードシェアや共同運航の意味を手っ取り早く一言で説明すると、「1つの便(フライト)を複数の航空会社で飛ばすこと」です。
これを聞いた大抵の人は、「んっ?じゃあ、機体の前半分がJALで、後ろ半分がANAって事?」なんて思うかもしれません。僕もはじめは、そう思っていました。
ただ、実際のコードシェア(共同運航)は、「ある特定の1社の機体や乗務員で運航するフライトの座席を、複数の航空会社の予約窓口でも販売する」というものです。
例えば、A社の機体や乗務員による運航で座席数が300席のフライトだとして、250席は大元のA社の販売枠。残りの50席はコードシェア(共同運航)を実施するA社の提携航空会社の販売枠となるわけです。(イメージ)
実施する理由は異なりますが、航空券を旅行会社などの代理店で購入できるのと同じ仕組みです。
コードシェアを実施する理由とは
自社運航便の販売座席枠を他社に譲ることが、コードシェア(共同運航)ということ。と説明しましたが、一体なぜ販売枠を他社に譲るような事をするのか疑問に思うでしょう。
そこで、この図をご覧ください。
大手航空会社(ANAやJAL)は、アライアンス(航空連合)に加盟しています。
アライアンスに加盟している航空会社同士は、「同盟関係」にあります。ANAとJALがライバル扱いされているのも、両社が異なるアライアンスに加盟しているからです。
航空会社としてはアライアンスによって、マネジメント管理(チェックインや受託手荷物の包括管理など)の連携をするので、乗客の利便性が向上します。
その同じアライアンスに加盟する(同盟関係にある)航空会社同士は、何が何でも顧客を自社か自社が加盟するアライアンス内に留めようとします。
顧客が求めている全世界の目的地に1つの航空会社が就航することはできませんので、同盟会社に自社の顧客を引き継いでもらおうとします。
ここで、コードシェアの関係が発生します。
例えば、ニューヨークから福岡までユナイテッド航空の顧客が行きたがっていたとしても、ユナイテッド航空は採算の関係から、福岡までの直行便を飛ばすことはできません。
なので、ユナイテッド航空はニューヨークから東京まで乗客を運び、東京から福岡までは同じアライアンスに加盟する(同盟の)ANAの福岡行きに搭乗してもらう。そうすることで、乗客の利便性が担保されますし、両航空会社にとってWin-Winの関係が成り立ちます。
コードシェア(共同運航)は、直行便までもの利便性を担保することはできませんが、乗客からすると、連携ができている航空会社同士の乗り継ぎか、そうでない航空会社同士の乗り継ぎを選べと言われたらば、連携ができている航空会社を選びます。
これにより、乗り継ぎが必要な顧客を自社と自社の同盟会社内に留めることができます。
よく考えられたビジネスですよね。
コードシェア(共同運航)については、下記記事でも紹介しているのでご覧ください。
airplanelove.hatenablog.jp
今回はここまでにしようと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。