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【現地からレポート】いつの間にか成田空港に新ランプコントロールタワーが建設されていた!

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左から順に、

おー。

あー。

…????

なんか新しい管制塔が建ってる。

 

新ランプコントロールタワー

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近代的な管制塔でありつつも、てっぺんはどこか日本の伝統的な建物を彷彿とさせる美しいこの建物は、2020年10月に運用を開始する成田空港の新ランプコントロールタワーです。

ランプコントロールとは、日本では成田空港だけのシステムで、駐機場付近の航空機や整備車両に対して指示や許可を発出する機関です。ここで働くランプコントローラーは、管制塔で働く国家公務員の航空管制官とは異なり、成田国際空港会社(NAA)の職員、つまり一般の会社員です。

成田国際空港会社では、異動先の1つにランプコントロールがあり、この部署に異動した職員は航空管制に必要な知識や技術を1から学び、航空無線を扱う資格(航空無線通信士)の取得もします。

成田空港のスポット(ゲート)番号や位置、ゲートウェイの番号や位置を覚えたりして、管制官と同じく訓練期間をへて教官がひとり立ちを認なければ、再研修をすることになり、ランプコントローラーになることはできません。

パイロット(特に外国人パイロット)は、航空管制官との交信の間にランプコントロールと交信するので、専門の管制官か会社員かは気にしません。なので、ランプコントローラーには航空管制官と同等のパフォーマンスが求められています。

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んー…めっちゃ違和感ある(笑)

画像の真ん中の茶色い管制塔が、成田空港旧管制塔(現ランプコントロールタワー)、その左の一番高い管制塔が、成田空港新管制塔(現成田空港管制塔)、そして一番右の管制塔が建設中(撮影当時)の成田空港新ランプコントロールタワーです。

成田空港旧管制塔は、成田空港開港時に過激な反対派により乗っ取られた過去があります。当時の様子を僕は知りませんが、現在でも成田空港内や周辺の航法装置付近に警備服を着た警察官や、機動服を着た警察官が大勢乗った遊撃車が警戒しているのを見て、なんとなく当時の出来事の過激さを認識しています。

この旧管制塔(現ランプコントロールタワー)は、新ランプコントロールタワーが完成し運用が開始された後に取り壊される予定です。

 

どうしてランプコントロールタワーは、管制塔より低い?

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成田空港管制塔の高さは約87mに対して、建設中の新ランプコントロールタワーは約60mと25m以上の差があります。

この差は、管制をする管轄の範囲の差により出ています。航空管制官が勤務している管制塔の管轄は駐機場付近の誘導路だけで無く、遠く離れたB滑走路の末端(直線距離でおよそ4km)や半径9kmの空に及びます。

管制塔で行う飛行場管制は、目視間隔が原則なので管制塔は空港の隅々まで見渡せる必要があります。なので、この高さで建設されています。

一方のランプコントロールは、「ランプ」つまり空港の駐機場のみの管轄なので駐機場周辺が見える高さで機能は十分です。ランプコントロールタワーが高すぎると、管制塔での管制に影響が出るので、管制塔の視界を遮らないけども、駐機場周辺を見渡せる絶妙な高さになっています。

開港当初から空港の象徴だった旧管制塔が取り壊されることは、時の流れと、成田空港の発展を意味するのかもしれません。

今回はここまでにしようと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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