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【BC163便 神戸→みやこ下地島スカイマーク搭乗記】エメラルドグリーンの海に感動

皆さんこんにちは。

本日は11月某週末です。現在は茨城空港から沖縄県宮古島市にある下地島空港まで向かっている旅程の途中で、乗り継ぎ地の神戸空港までやってきました。

茨城空港から神戸空港までのスカイマーク183便の搭乗記は、こちらをご覧ください。

airplanelove.hatenablog.jp

また、この記事では下地島空港(SHI/RORS)について、名称の正確性よりも皆さんの利便性を重視して、宮古島市下地島空港だと位置関係をわかり易くするため、みやこ下地島空港という旅客ターミナル施設の名称を用いる事をご承知おき願います。

搭乗口を逆流して制限エリアに進入

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午前9時55分に茨城空港より到着したスカイマーク183便から、定刻10時40分発のみやこ下地島空港行きスカイマーク163便へと乗り継ぎます。

スカイマーク183便の機内で、みやこ下地島空港まで乗り継ぐ場合は地上係員に申し出るようにアナウンスされていました。降機後、空港内を到着口に向けて歩いていると、アナウンスの通り、グランドスタッフが乗り継ぎ客の案内をしていました。

みやこ下地島空港まで乗り継ぐ事を告げると、通路の窓側に並べられていたイスに座って、残りの乗り継ぎ客を待つことになります。

スカイマーク183便の全乗客の降機を確認した後は、搭乗口を逆流(改札を通常とは逆方向に通過)して神戸空港制限エリアに入ります。

さっき降機したJA737Tに再搭乗

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乗り継ぐ際に「10時20分頃、機内にご案内できる予定ですので、それまでお待ちください」とグランドスタッフから案内されたので、神戸空港の制限エリア内をひと通り見て回ると搭乗開始の時刻となりました。

みやこ下地島空港まで連れて行ってくれる機体は、茨城空港からのスカイマーク183便と同じJA737Tです。
ブロックアウト時刻は定刻の10時40分、時刻表と1分の狂いもなく出発していきます。

神戸空港で客室乗務員は全員交代した様です。一方で操縦士の名前は変わっていなかった気がします。

滑走路27より背風離陸

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エンジンスタートすると、神戸グラウンドの指示に基づき、離陸滑走路の27に向かいます。

スカイマーク183便の到着では逆の滑走路09を着陸滑走路として使っていましたが、今回の離陸では滑走路27を操縦士が選定しました。
風向計を見る限りでは背風離陸となりそうですが、神戸空港の場合、滑走路09から離陸すると関空の空域や大阪の陸地との干渉が発生するので、滑走路27から離陸した方がスムーズに上昇できるのでしょう。

飛行機は向かい風で離着陸をする場合が多いですが、背風でも離陸できない訳ではないので、風量や滑走路長、機体の重量を考慮した操縦士の判断で滑走路を決められます。
規定の範囲内での背風離陸は、安全上、全く問題ありません。

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滑走路27の末端に到達した時は、まだ客室の離陸準備が整っていなかったので停止位置標識(Runway Hold Position Markings)の手前で少しの間待機しました。

その後、離陸準備が整ったので滑走路27に進入して、離陸合図の4チャイムが機内に響き渡りました。時刻は10時49分です。

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背風離陸のためか、安定のスタンディングテイクオフにて神戸空港を離陸しました。

到着時よりも少し視界が良くなった気がしなくもありません。しかし、空は変わらず曇天。上昇すると直ぐ雲の中に入ります。

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さらに上昇すると眼下には雲が広がっていました。

この路線ではネスカフェがサービスされる

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茨城=神戸路線ではキットカットのサービスがありましたが、神戸=みやこ下地島路線ではキットカットのサービスに加え、ネスカフェのコーヒーもサービスされました。

低運賃な航空会社は、ドリンクサービスなどを求めてはいけない分類だと思われがちですが、スカイマークは低運賃な割にサービスが充実しています。

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巡航に移ると機長から飛行状況の案内がありました。

巡航高度は38,000フィート(約11,500メートル)、みやこ下地島空港には定刻通りの到着である事がアナウンスされました。それと同時に、スカイマークが定時運航率3年連続1位、顧客満足1位を獲得した事のお礼もアナウンスされました。

しばらく巡航すると、雲に切れ目が見えてきて水面が分かるようになりました。
中には島とも思われる地表も見えました。画像は恐らく鹿児島県の口永良部島です。

到着滑走路と天候が気になって息が詰まる

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沖縄本島を過ぎた辺りで巡航高度38,000フィートを離れ、みやこ下地島空港に向けて降下していきます。

ちょっとした情報ですが、客室乗務員がシートベルト着用サイン点灯が迫っているとアナウンスしてからトイレに行列ができて、5分から10分程度待つ列が自然発生したので、着陸前にトイレを利用したい場合は、計画的に行動することをおすすめします。

さて、みやこ下地島空港は長年パイロットの実機訓練を行う空港として使われています。シュミレーターの発達により、近年実機訓練の機会は減りましたが、今でも一部訓練は実機を使っています。

中でも、みやこ下地島空港の滑走路17はエメラルドグリーンの海と、その海に浮かぶ進入灯、間近に迫りながら着陸する飛行機が見える事から、航空ファンの間で聖地と呼ばれるほど有名な場所なのです。

滑走路17を専門的には「ランウェイ ワン・セブン」と言うので、ここからは滑走路17をランウェイ17と書きます。

飛行機は向かい風で離発着する方が都合が良いため、北風だとランウェイ17は使用せず、反対のランウェイ35を使用します。(ランウェイ〇〇の〇〇は北を36、東を09、南を18、西を27とした時、その滑走路がどの方角を向いているか数字で表したもの)

ランウェイ35かランウェイ17だから、2分の1の確率じゃないかと思われがちですが、冬場は沖縄でも北からの季節風が吹くため、7:3から8:2の確率でランウェイ35の方が多く使われます。

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僕の日頃の行いが良いためか(冗談です…笑)、事前に調べた天気予報だと本日の宮古島市終日南東の風が吹く予報だったので、運用滑走路はランウェイ17でほぼ決まりです。

一方の天候は、いくら天気予報で晴れだとされていても、雲が7割の時間帯に着いてしまうと、もはや曇りと同然になってしまいます。

ここから日差しが地面までしっかり当たる快晴を望み続けて、前方の雲をのぞきます。

雲に突入して意気消沈

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あーあ。雲に入っちゃった。

もうお家に帰りたい。

フラップを最大にまで下げ、車輪を降ろした様な音が聞こえて間もなく雲に突入したので、この時はもうダメだと落胆すると同時に、さっきまで晴れていたのにどうしてと、南の島まで来たのに気分のバロメーターは一番下にまで下がりました。

何をしに下地島まで来たのか、後悔したまま帰る事になるのか、複雑な思いが脳裏をよぎります。

エメラルドグリーンの海が見えて、気分は最高潮に

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何ですかこの奇跡的な展開は!

着陸寸前にして雲を抜け、さっきまでの雲は何処に行ったのかと思うほど、機窓には美しい青空が広がり、水面には穏やかな海がはっきり見えてきました。

翼からはヴェイパーが発生しているのがうっすら見えます。

気分バロメーターは一番下から、急上昇して最高潮まで上がりました。この時の感動は今でも忘れません。

それではエメラルドグリーンの海を見せますよ!

準備はいいですか?いいですね!

 

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「ここは日本なのか」という言葉を初めて思った瞬間です。

機内ではエメラルドグリーンの透き通った海に歓声が沸き起こりました。窓から見えた景色は、エメラルドグリーンの海とスカイマークの翼だけ。飛行機に乗ってここまで美しい景色を見たのは初めてです。

海面が宝石の様に輝いていました。

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12時56分(定刻は13時20分)に、みやこ下地島空港ランウェイ17に着陸。

客室乗務員からのアナウンスでは「皆様のご協力で、当機は予定より20分早く到着する事ができました」と告げており、(いい意味で)何なんだこの航空会社はと、一人でニヤニヤしていました。

スカイマーク最高です。

暑い、熱い下地島 11月でも最高気温は30℃

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初めての下地島宮古島、さらにたくさんの映像資料や本で見ていた聖地・下地島空港に自分は居るんだという事に気分は引き続き最高潮です。

みやこ下地島空港は搭乗橋が無いので、茨城空港と同様に旅客ターミナルまで歩いて移動します。
着陸時の景色もターミナルまでの移動も、晴れていれば良い思い出になりますが、雨が降っていたら苦痛でしかありません。

どなたのおかげか分かりませんが、スカイマーク163便に同乗していた晴れを引き寄せてくれた方、ありがとうございました。

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マーシャラーはターミナルと垂直ではなく、若干横付けの様な角度に誘導しています。

グランドハンドリングスタッフもサングラスをしていました。

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オホーツク紋別空港と似たような駐機方法で、どちらも写真映えするのですが、みやこ下地島空港は南の島のリゾートといった表現がぴったりな空港です。

復路便の搭乗時の方が他の乗客が写っていない写真が撮れたので、その搭乗記でもこの場所は紹介しようと思います。

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往路旅の出発地、茨城県の最低気温は5℃前後にも関わらず、この日、下地島のある宮古島市の最高気温は30℃(予報値、観測最高気温は不詳)なので、寒暖差は25℃もあります。

降機した時の感想は、暑い」の声が出ない程暑かったです。半日の間に25℃もの寒暖差を体感する事はあまり無いですから、皆さんが利用される際はくれぐれも服装を間違えない様に注意してください。

体質で寒暖差に弱い方は特に予防等の必要な準備が欠かせません。

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旅客ターミナルまでは小さな庭園もあります。他の空港には無い演出で、空港も観光地のひとつだと言えるでしょう。

ただ、暑さに適応しきれていなかったのでどんな内容だったのかは、あまり記憶にありません。木が植えてあった事は確かです。

往路総括~スカイマークは神ではないか~

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今回、茨城空港からみなこ下地島空港までの2フライト合わせて約1万1千円(11,000円)で予約する事ができました。
これはダッシュいま得という、新設されたかなり安い運賃形態での予約なので、誰もが必ずこの値段で予約できる訳ではありませんが、単純計算して1フライトあたりは5,500円という破格で下地島に行くことができました。

スカイマークの飛行機は、遅延が少ないですし、機内サービスも充実してますし、座席指定も受託手荷物も無料ですし、何より大手航空会社より安く利用できます。

大手航空会社で宮古島まで乗り継いで来ると、3万円前後(直行便でもほぼ同額)はかかるので、気軽に飛行機に乗りたい人には神のような存在です。

まだ復路のフライトがあるので、これくらいにしておきますがスカイマーククオリティーは想像を超えていた」という事まで書いておきましょう。

復路搭乗記もどうぞお楽しみください。ありがとうございました。

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