航空ファンによる航空・旅行ブログ

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A社の飛行機は飛ぶのにB社の飛行機は欠航する理由ってなに?

皆さんこんにちは。

楽しくヒコーキです。

今回は、飛行機の欠航する理由について書いていきます。

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それではよろしくお願いします。

 

 

A社の飛行機は飛ぶのにB社の飛行機は欠航する理由

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飛行機に乗ろうとしても、空港に行ったらばいきなり欠航。

ふざけんなよ〇〇Air

ってなることは飛行機に乗る以上は可能性としてあることだと思います。

なので今回はA社は飛ぶのにB社は欠航する際に考えられる原因について書いていこうと思います。(空港閉鎖や台風による欠航については書きません。)

 

機材繰り・乗員繰り

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機材繰りによる欠航は、保有している飛行機の少ないLCCなどでよくおこる現象です。

例えば、使用する予定だった飛行機(シップ)が、システムトラブルやエンジントラブルにより飛べなくなってしまった場合。または、折り返しで使用する予定だった飛行機(シップ)が何かしらの理由で空港に到着しなかった場合などは、機材繰りがつかず欠航することになります。

ANAJALなどの大きな航空会社は、予備機を保有しているので何かあってもすぐにピンチヒッターを使って、多少の遅延は必至ですがフライト自体は飛びます。

 

話はそれますが、ANAB787を導入した当初はB787がトラブル続きだったので、機材変更が続発していたと記憶しています。同型機の機材変更ならばひたすら待つだけなんですが、当時はB787自体が少なかったのでそうもいかずに767や737に機材変更されました。そうなると定員が減るので、必ずしもその便に搭乗できるとは限りません。

なので、ブレミアムクラスから普通席にダウングレードする返金、座席の再指定、別の便への振替など大変じゃなかったのかなと思います。

 

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どうでもいいけど、エアバスA380はやっぱりデカイね


乗員繰りも同じです。

パイロットや客室乗務員も人間であるからには、フライト当日または直前に体調不良になってしまう場合もあります。

その急な欠員に備えてパイロットや客室乗務員には、「スタンバイ」と呼ばれる決められた時間帯に会社付近や自宅で待機して、欠員がでたらば「どこどこフライト行って」というシフトもあります。(ちなみに「どこどこ」とは国内からアメリカ、ヨーロッパなどのとてつもなく広い範囲です。)

 

しかし、このスタンバイの乗員にも限りがあります。

さらに、パイロットや客室乗務員は乗務できる機種が限定されています。

特に1機種しか免許を保有できないパイロットは、B737のスタンバイパイロットはいるけれども、B777のスタンバイパイロットはもう別のピンチヒッターとしてフライトに行ってしまったと言う場合も考えられます。

A社の飛行機は飛ぶのにB社の飛行機は欠航する理由の6割7割は機材繰り・乗員繰りによるものです。

 

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この飛行機の機種わかる方いますか?ヒントは左側に反射している翼です。

 

余計な一言ですが、クルーの飲酒による遅延または欠航も乗員繰りによるものと乗客に説明されます。

体調不良は責める気になんか全然ならないどころかむしろ、「どうぞ休んでください」と思えますが、飲酒となるとまず社内規定を守っていたのか聞いて、無視していたらば…発狂ですね。最近は規定を無視して飲酒すると一発解雇らしいです。

 

会社や運航管理者の意向

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会社によって、または運航管理者(ディスパッチャー)によって飛行機を飛ばすか飛ばさないかの判断は大きく分かれると思います。

先日台風が列島に接近すると予報された時、ANAは早々に全便欠航を決断したのに対し、JALANAより後に全便欠航を決断しました。

どっちが良い悪いはありませんが、目的地変更で代替交通機関の損失を出したくない会社は早めに欠航するでしょうし、少しでもねばって…という会社はぎりぎりで判断を下すでしょう。

なので、A社は早々に欠航を決断した結果晴れているのに飛行機は飛ばない。

B社はぎりぎりまでねばった結果晴れているので飛べたということがありえます。

 

パイロットが保有しているライセンスの違い

 

*基本情報*

航空会社のパイロットが保有しなければいけないライセンス(免許)は、定期運送用操縦士(機長)、事業用操縦士(副操縦士)、計器飛行証明、航空英語能力証明、航空無線通信士、航空身体検査証明(書)、自社の規定に基づいた資格となります。

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濃霧などによって視界不良の時、飛行機はILSと呼ばれる機械を使った精密進入をします。

このILSにも精度があり低い順から

CAT Ⅰ → CAT Ⅱ → CAT Ⅲa→ CAT Ⅲb → CAT Ⅲc

になります。

CATとは、暗い中光るネコの目にILSが似ていることからネコを英語にしたCATになったと言われています。

運用最高精度なCAT Ⅲbは成田空港(千葉)や釧路空港(北海道)、広島空港、熊本空港など全7空港で導入されています。

釧路空港(北海道)や熊本空港といったトラフィックが少ない空港にも設置されている理由は、その空港は霧が多く発生するからです。

このCAT××を使用するにもパイロットの免許が必要なのです。

 

極端な話、

例えば広島空港。

A社の12時羽田発広島行きのフライトがあったとして、このフライトのパイロットはCAT Ⅲbの免許を持っているとします。

B社の12時羽田発広島行きのフライトのパイロットは、CATⅢbの免許を持っていないとします。

A社の飛行機とB社の飛行機は、同じ時刻に広島空港付近の上空に到着したものの、霧が濃くCATⅢbを使用しないと着陸できない状態です。

その時、CATⅢbの免許を保有するパイロットが乗務しているA社の飛行機は着陸できますが、CATⅢbの免許を保有していないB社のパイロットは視界が悪いため着陸できないという状態になってしまうのです。

 

どれも原因がわかったところで、乗客がどうこうできる問題でないのが残念です。念じるだけですね。

 

今回はここまでにしようと思います。

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。