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【ソラシドエア初便搭乗記】満を持して幹線に初就航 沖縄那覇→東京羽田SNJ26便

2021年3月28日、航空業界は一斉に運航ダイヤ(時刻)を冬ダイヤから夏ダイヤへと移行しました。JRで言うところの春のダイヤ改正です。

季節は出会いと別れの春であります。航空業界は過去に類を見ない危機であるものの、国内線においては今年も新規就航や復便が行われました。

ダイヤ移行初日の3月28日、僕は本日が就航初日となる沖縄那覇空港から東京羽田空港までのソラシドエア26便に搭乗することができたので、搭乗記を書くことにします。

満を持して、ソラシドエア初の幹線就航

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ソラシドエアは九州と各地を結ぶ地域密着型航空会社であり、本社機能は九州・宮崎県宮崎市にあります。また、ANAと共同運航をしています。

那覇空港での就航記念式典には、株式会社ソラシドエアの代表取締役社長 髙橋宏輔氏や沖縄県那覇空港の代表者らが出席して行われました。

今までにソラシドエアが就航していた定期路線は、全てが地方路線であり、今回の羽田=那覇路線のような幹線(かんせん=基幹路線のこと)には就航していません。

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挨拶をするソラシドエア髙橋宏輔社長

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テープカットの様子

初便は遅延して搭乗開始。豪華な記念品も配られる。

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就航記念式典は東京からの到着便が着く前に行われました。

式典後、ソラシドエア社長や出席者は東京発の初便である、ソラシドエア25便の乗客を出迎えました。25便の到着自体は定刻でしたが、初便ということもあってか、降機にだいぶ時間を要していました。

また、那覇空港での折返し時間は時刻表上だとわずか30分。時刻表上の出発時刻は飛行機が動き出す時間なので、定刻に到着したとしても、これでは全く余裕がありません。

全ての乗客の降機が終わると、ソラシドエア関係者は搭乗口を通過した先で準備を始めていました。この時、出発予定時刻は10分遅れの10時25分だとアナウンスされました。

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10時15分頃に搭乗開始となりました。

搭乗口を通過すると袋に入った記念品が乗客ひとりひとりに手渡されました。記念品の詳しい内容は後ほど機内で紹介いたします。

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シートはふかふかしたタイプで、コーポレートカラーの鮮やかなソラシドピスタチオグリーンが目立ちます。

機内に入るとソラシドエアの搭乗曲である「羽ばたけ笑顔」が流れていました。

ソラシドエアのブランド名はSolaseed Airであり、いわゆるドレミファソラシドの音階とかけて上昇するイメージと、空から笑顔の種(seed)をまくという意味が込められています。

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搭乗率は9割9分と言ったところでしょうか、ほとんどの座席が埋まっていました。使用機材はボーイング737-800、JA806Xです。

搭乗前に伝えられた変更後の出発時刻は10時25分だと言うことでしたが、結局プッシュバックは10時30分過ぎ。定刻は10時15分なので、言うまでもなく遅延しての出発です。

本日、那覇空港は滑走路18Lを離陸滑走路として使用しています。

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機首を南に向けてプッシュバック。先程もお伝えしたのですが、本日は滑走路18運用なので、駐機位置の34番ゲートから機首を北に向けてプッシュバックすると思っていましたが、実際には機首を南に向けてプッシュバック。

図を使って説明できないのが残念ですが、誘導路の構造がなんとなくわかる方ならば、今後の展開も想像できるのではないでしょうか。

そして、ソラシドエア26便がプッシュバックしている最中には、先ほど搭乗口で見送ってくださった関係者が今度は地上から手を振っています。

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この画像を見て違和感を覚えた方、さすがです。

では、なぜこの方向にプッシュバックしたのか説明すると、さっき手を振って見送ってくださった関係者は動いていないのに、その後ろでは既にソラシドエアの別便がゲートに進入しているのが画像からわかると思います。

今搭乗しているソラシドエア26便は、使用機の到着と降機が遅れたので15分の遅延をもって那覇空港を出発しました。一方、私たちが出発した34番ゲートに到着する宮崎からのソラシドエア67便は20分弱早く那覇空港に到着していました。

つまり、早着した宮崎発ソラシドエア67便がゲートの南側で待っていたので、東京行きソラシドエア26便は南側にプッシュバックできなかったのです。

そこでやむを得ず北側にプッシュバックしたのでした。

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ここまで何を書いているのだかよく分からないという方もいると思います。とにかく複雑なことが起こったと理解しておいてください。

そんな訳で、滑走路18Lに進入できる誘導路の関係上、タクシーアウトするタイミングで盛大に見送りをする想定だったはずのところ、ソラシドエア26便は見送ってくださった関係者の目の前を通ることなく滑走路へと向かいました。

しかし自画自賛する訳ではありませんが、僕は機首を南にして北側にプッシュバックした時に全てを察したので、短い時間でしたが関係者の見送りをしっかり受けさせていただきました。

(何を言っているのか理解したい場合は、一度マップの航空写真を参照してみてください。説明が雑で申し訳ないです)

初便にて一路、東京へ

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先行するANA機が離陸するとポーンポーンとチャイムを2回鳴らして、那覇空港の滑走路18Lに進入します。

ゲート前では関係者が手を振って離陸を見送っているのが見えました。

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10時40分過ぎに那覇空港を離陸しました。離陸してまもなく雲に突入したので、沖縄の街並みとはこれでお別れです。

上昇中はシートベルト着用サインが消灯するまで常にカタカタ揺れていました。

ドリンクサービスではソラシドエアオリジナルのアゴユズスープを楽しむ

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 シートベルト着用が消灯するとドリンクサービスが始まります。

ミネラルウォーターやコーヒー、お茶、アップルジュースといったものから、ソラシドエアオリジナルのアゴユズスープまで揃えています。

ソラシドエアオリジナルのアゴユズスープは、就航先である長崎県産のアゴ(トビウオ)と大分県産のユズの風味が絶妙で、とても人気があります。

初便の記念品を紹介

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それではお待ちかねの初便記念品の紹介をしていきたいと思います。

まずは袋です。もらった時びっくりしたんですけど、ビニール袋とか紙袋じゃなくて、これ自体も何度も普通に物を入れて使えます。ソラシドエアのマークもプリントされています。

素敵です。

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こちらは搭乗証明書です。ポストカードくらいのサイズでソラシドエア26便に搭乗したことを証明しますと書かれています。

また、左下には何枚目の搭乗証明書なのか通しの番号まで付されていて、だいぶ本格的です。運がいいのか逆に中途半端なのかは分かりませんが、2番目(No.002)の搭乗証明書をもらえました。

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そしてこちらはエコバックです。小さく折りたたんであります。

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こちらは木製の飛行機の形をしたおもちゃです。

タイヤをくるくる回せたり、あと翼の先っぽにウィングレットが装着されていて、おもちゃと呼ぶにしてはレベルが高い品でした。白い箱に入っていて、初便の記念品としては凝った内容です。

あっという間に羽田に向けて降下開始

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ソラシドエア26便は巡航中、時折強く揺れましたが、問題なく航行しています。

目的地・東京国際空港が近づいてくると、巡航高度39,000フィート(降下開始直前に巡航高度を37,000フィートに変更、乱気流を回避するためだと思われる)を離れて降下を始めます。管制官から指定された着陸予定滑走路は滑走路22です。

眼下には伊豆諸島の利島が見えてきました。

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ご覧の通り羽田空港周辺は曇天で視界も優れない天気です。

滑走路22への着陸は、晴れていればLDAという極力海上を飛行して、着陸寸前にパイロットの手動操縦で左旋回をする進入方法で着陸しますが、今日は天候が悪いのでILSにて直線進入します。

陸地を離れて海上に出ると飛行機は車輪を降ろして最終着陸態勢に入りました。

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C滑走路を横目に滑走路22への進入を継続します。雨が降っているかまでは分かりませんでしたが、路面は濡れていました。

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B-6から滑走路22を離脱します。着陸は衝撃の少ないソフトランディングで、逆噴射の際に水しぶきを上げていたころから、路面はかなりウェットだったと想像しますが、B-6からの最短距離での離脱でした。

ここから第2ターミナルのゲートまで地上走行していきます。

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L-15から滑走路16Rを横断して、第2ターミナル・51番ゲートまで来ました。この辺りのゲートはソラシドエアとエアドゥがいつも駐機している場所ですね。

反対側にはVIPゲートがある場所でもあります。

新規就航おめでとうございます

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そして東京国際空港に到着しました。ブロックインは12時55分頃だったので、定刻が12時40分だという事を考えると、ぎりぎり定刻だと言ってもいいでしょう。(到着予定時刻+15分以内が国際的な定刻の考え方)

ソラシドエアは初めて搭乗しましたが、また1つ素晴らしい翼を見つけられたと思うほど満足したフライトでした。初の幹線就航も、これからの事業拡大の布石になるだろうと期待しています。

最後になりましたが、この度の羽田=那覇路線の新規就航、そして那覇=新石垣路線の増便おめでとうございます。

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