皆さんこんにちは。楽しくヒコーキです。
今回からだいたい7-8記事くらいで、年末年始の特典航空券「とんでも旅行記」を書いていきます。皆さんには、ぜひ次の目的地を考えながら読んでほしいので、旅程は明かさずに進めていこうと思います。
が、どうしてもどんな旅なのか知りたい方のために、簡単にまとめました。この旅行記の全行程をまとめたものはこちらから↓(※超カオスです)
それではよろしくお願いします。
東日本大震災からの復興
仙台空港は新幹線の駅でもある仙台駅から東北本線、仙台空港アクセス線(東北本線直通)を使って行くことができます。
この仙台空港は、忘れもしない2011年3月11日、マグニチュード9.0の地震により発生した津波で滑走路を含んだ施設全体が冠水し、一時空港の機能を完全に失いました。
その後、米軍等のトモダチ作戦(救援活動)の拠点として使用され、当初、半年以上かかるとされていた滑走路の復旧は33日で完了し、後に定期便も再開。今の姿に至ります。
現在ではLCCも就航し、海外の航空会社も仙台空港に目をつけて就航するという事例が出てきています。
空港自体も民営化され、経営も非常に好調のようなので、空港を見る限りは着実に復興の道を歩み、そして復興を遂げたと言えると思います。
これからは東北の拠点空港・国際空港としてさらに成長していくことでしょう。
ANA、JAL、Peachの三大日系航空会社の全てが就航し、国際線においても地方空港によく見られるLCCばかりが就航している例とは異なり、アシアナ航空や中国国際航空、エバー航空などフラッグキャリアも多く就航しています。
また、タイ国際航空もボーイング777やエアバスA330で仙台=バンコク間に定期便を最近飛ばし始めました。タイ航空が就航するってすごいですよね。
まずは保安検査場の改修から…
謹賀新年の書が飾られていたのは国際線のカウンターです。仙台空港に行ったのは大晦日の12月31日の午前なんですが、一足早く新年の喜びが飾られています。
おそらくタイ国際航空の便はこの日すでに出発した後だったので、翌日の元日に備えて準備をしたんでしょう。
こちらは航空機が当たるかもしれない福袋の列…じゃなくて、保安検査場に並ぶ列です。
NH1223便が出発する午前10時前は、他社の千歳行きや大阪、福岡などさまざまな行き先のフライトが重なる時間です。
この時間帯の保安検査場は完全にキャパシティーオーバーで、よくある「◯時◯◯分より前にご出発のお客様は係員にお知らせくださーい」の呼びかけが常になされていました。
保安検査場に並んでいる客を放置して出発する訳にはいかないので、飛行機はどんどん遅延することになります。仙台空港は民営化されて施設使用料も徴収しているので、集めたお金をまず旅客ターミナルの改修に使ってほしいです。
NH1223便はカナダ・ボンバルディア社製のDHC-8 Q400と呼ばれるターボプロップ機(いわゆるプロペラ機)にて運航されます。一部を除いたほとんどの空港では、Q400の機体に搭乗する際、バス又は徒歩により機体まで移動することになります。
今回のフライトでは、バスにて搭乗機まで移動しました。
改めて紹介すると搭乗した機体はボンバルディアのDHC8-Q400と呼ばれる機体で、航空ファンの間では「ダッシュエイト(Dash8)」や「キューよんひゃく(Q400)」と呼ばれています。
また、ジェット機と比べて機体が小さいので親しみを込めて「ボンちゃん」や「ボンQ」とも呼ばれています。この日の使用機材は2010年10月に引き渡されたJA850Aです。
左後方席は全てブロック
Q400の座席は、他機種と比べて座席の前後幅が広い気がします。
プロペラ機は本当に重量分布を気にしていて、この日も機体の左後方は全てブロックされていました。後ろに乗ってほしくないのですかね...?
右→左の順にプロペラを回してから、180度の左旋回をして滑走路に向けて地上走行します。
飛行機は大抵プッシュバックと呼ばれる作業をしてから自走するんですが、ボンバルディアのように元からオープンスポット(ターミナルから離れた場所にあるスポット)を使用している場合、ほとんど初っ端から自走で走行開始します。
ランウェイ27に進入
この線は重要なところに引かれています。道路と同じく破線側からは自由に(許可なく)進入できますが、実線側からは管制官の許可がないと進入できません。多くの場合、このような線は滑走路に引かれています。
ピーチやJ-AIRの離陸を待ってからの順番だったので滑走路前でかなり待ちました。
仙台空港は優先滑走路方式なので、可能な限り陸地上空の飛行時間が短い経路、具体的にいうと、離陸は内陸側から海に向けて、着陸は海側から進入するように航空局からお達しが出ていますが、突風を含む追い風成分が5ktを超える場合は、必ずしもお達しの通りに離着陸しなくても良いことになっています。
今回は風の関係から、内陸に向けて離陸しましたが、離陸直後に左旋回をして住宅密集地の飛行時間をできるだけ少なくしていました。
オリンピック聖火で注目!航空自衛隊松島基地を発見
離陸上昇中には、2020年東京オリンピック・パラリンピックの聖火が到着する予定(当時)になっている航空自衛隊松島基地が見えました。
あのオリンピックのおじさんが「TOKYO」と言ったころから始まった、五輪東京大会カウントダウンも、200日を切りました。この松島基地が全世界から脚光を浴びる日もそう遠くないでしょう。
巡航高度は25000ftでしたが、青森県上空に入ると巡航高度まで達するような雲がありました。冬の時期(特に日本海側)は航空機の翼や機体に氷がつくことがよくあります。
今回搭乗しているようなターボプロップ機は、ジェット機と比べて巡航高度が低く、そのため、着氷圏を通過することが多くなります。さらに、防氷装置も簡易的な物しか搭載していません。
翼に着氷すると空気の流れが乱れて失速するおそれがあるので、それを防ぐために、Q400では翼前縁に膨らませて割れ目を作り、風圧で吹き飛ばす黒いブーツをつけています。
パイロットも、着氷しない高度まで降下あるいは上昇するなどの対策を取っています。
雲の中を通過しているとすぐに新千歳空港に向けて降下していきます。
上陸する前にランディングギアは降ろしていました。今思えば飛行中はずっとベルト着用サインが点灯していました。
離陸後わずかにドリンクサービスの時間があったことは幸いでした。
凍ってますね〜。
新千歳空港の滑走路01Rに着陸しました。新千歳空港は隣接する航空自衛隊千歳基地の管制員が民間機に対して指示や許可を発出しています。
到着時には弱い雪が降っていましたが、視界も悪くなく思ったより揺れませんでした。
ちょっと前まで降水があったのか、誘導路には所々大きな水たまりができていました。タイヤが水しぶきを上げながら走行する様子が見られるのもQ400らしいですよね。
確か12列目ぐらいに座れば、ちょうどタイヤの真横になると思います。以前真横に乗ったことがありましたが、着陸時は特に迫力がありました。
駐機場には翼などについた雪を吹き飛ばし、防氷剤を散布するデアイシングカーが止まっていました。
稼働しているところは見られませんでしたが、機長からの要請にいつでも応えられるように待機している様子を見ることができました。
隣のゲートには福島から来たB737-500が駐機していました。
もうそろそろこのB737-500ドルフィンジェットを見ることができなくなります。まだ乗ったことがないので、いなくなる前に乗っておきたいですね。
-500はいま日本で主流の-800が属する737NGシリーズとは異なる737クラシックに属していて、-500は737クラシックのうち日本で乗ることかできる唯一の型式です。おむすび型のエンジンも魅力ですよね。
さて、今回の搭乗記はここまでになります。
次の行き先はこちら↓↓
正解はこちら↓
ありがとうございました。